即興猫道節

http://blog.goo.ne.jp/kabukidamashii/e/2d7bdb5d617700ee1c65d597f66a1576


スポークンワーズを全く知らない方に
まず何のイベントに行ったらよいか聞かれたら
おそらく自分は「猫道節」と即答するだろう。
それは、プレーヤーとしては勿論
オーガナイザーとしての開き方、懐の広さが
尋常ではないからだ。
カオスなのに、ポップ。ポップなのにカオス。
ポエトリーも、ヒップホップも、演劇も全て飲み込んで
放出される虹色のカオス
それが猫道節。



この日は、4人のスポークンワーズの精鋭によって
「即興」をテーマにした、即興だけの夜。
ポエトリーの世界でもあまり類を見ない試み。
興味深く息を飲みながら、楽しんだ2時間弱でした。
面白かった!


まだリーディングに興味を持っていなかった頃
即興というものを知ったのは、
たまたま観た詩のボクシング全国大会
この人達は何でこんなことができるんだろう、と
不思議でならず、それは今でも少なからず思ってることで
始まる前あしゅりんさんと話していた時に
「自分を限界まで引き出す」と仰っていたのが
自分には凄く分かりやすかった。
確かに、この日は出演された方の個性が際立っていた。
猫道さんの構成力。あしゅりんさんの宇宙。
ラビットファイターさんのさり気ない奥深さ。
FIZZさんの直球ど真ん中。


最後に、出演された方がマイクリレー形式で
即興を繰り広げていたのも面白かった。
スピードが速いのでより言葉が日常に近くなる
あれこそ、フリースタイルに近い。


スポークンワーズを知り始めた時
特に今村知晃さんや笹田美紀さんの
動画を拝見した時に
自分には漠然と昔のヒップホップやグライムと
どことなく近いものを感じていて
街の片隅から聞こえてくるべき声というか
限りなく生中継に近い表現だと直感的に思った。
でも、実際自分で試行錯誤しているうちに
それは門外漢の勘違いかもしれないと
感じたりもしたのですが
一昨日の猫道節で、ああそうだと
少しだけ確信を持てました。
もともと、それしかできないのですけどね。


濃いんだよ 薄まんねーぞ!っていう
死紺亭柳竹氏の、最後の叫びが
まだ頭の中で鳴っている。
鳴り続けている。