没交渉ハイブリッド

あまりにも唐突に
10月1日のことを振り返る



ご多分に漏れず?私が初めて笹田美紀という人の
朗読を聴いたのは、この動画でした。
その頃自分は、ポエトリーリーディング
興味関心は持っていたけれど
どのように始めればいいのか、右も左も
全く分からなかった。
「スライドショウ」を観た時に、
何となく同じ世代感というか、空気感が
流れているように勝手に解釈して
自分にもできるかもしれない、と
勝手に勇気づけられた。
その後、笹田さんにはYSWSのチャンピオントーナメントで
初めてお会いすることになるのだけど
最初に言われたのが
「何で私のことを知ってるのですか?」
だったような気がする。
そこで、この話をした。ような気がする。
笹田さんだけではなく、猫道さんや、イシダユーリさんや
そういった人達


その後、笹田さんのライヴは何度か
観る機会があったんですが、
「スライドショウ」の時に感じていた印象は
少しづつ薄れていきました。
言葉の切っ先は鋭くなって、パフォーマンスが加わって
笹田さんにしか表現できない世界が広がる。
言葉を読んでいるのに、全身で表現しているような錯覚
いや、錯覚ではなくて、実際そう見えるということは
そうなのだろうと思う。笹田節


10月1日、荻窪Rooster NorthSide
没交渉ハイブリッド」
遅刻して会場に入ると、主催者が自ら受付をしていた
オープンマイクではない、企画ライヴで
立錐の余地もない客席。
丁度「イシダユーリ」が始まる所だった。
久しぶりに見る「イシダユーリ」の目、言葉
「イシダユーリ」はステージを駆け抜けて、
そして消えていった。いなくなった。
一瞬の出来事。


しかし、それにしても
もう一ヶ月近く前のことなのですが
今でも良く覚えているのが
お客さんと主催者の間にあった、暖かさというか信頼というか、
関係性が印象的だった。
その場にいた誰もが、メインアクトとしては
プレイしなかった主催者の息吹を
気にかけていた。
どこか儚げにも見えるけれど、
揺ぎ無く真っ直ぐに伸びていく光を
ステージに観ていた。
笹田さんでなければ、作れない空間。


関係性といえば、
笹田さんとジュテーム北村さんのやり取りも
凄く印象的だった。
出演条件としてジュテさんから課された
山形弁で朗読を披露する笹田美紀。
全編笹田美紀をカバーしたジュテーム北村
ジュテさんは、翌日のtamatogiでも
笹田さんに関する詩を読まれていた。


何だろう。
師弟とは違うし、友情とか信頼とも違う。
違うというか、もっと深い。
後にも先にもないお二人の間にあるシンパシー
具体的な中身までは分からないけれど
確かに私達はそれを感じていた。
だから暖かかった。


繋がり
というのは
おそらく具体的な会話が無くても
時間や距離が離れていても
感じることができるものだ。
そのように感じる機会は
自分の人生の中でも何度かあったことだけど
ステージの上で、空間の中で
演者と演者との聴こえない対話によって
気付かされた経験は初めてだった。
直接的な態度、ではない。
ひとりの主催者が繋げて
生み出された
ラク