ハリセンを持ち替えて 眠る


ハリセントリオの南方さんが亡くなりました。


トリオといいつつ、いつの間にか3人以上だったり


よくよく考えたら、チャンバラとハリセンの間に
横たわるタイムラグだったり


そういうケイオスがひとまとめになった演芸
佇まいだけで 漂うコメディアンの風格


個人的には、やっぱり印象が強いのは「ソナチネ」での
セリフなしのヒットマン役。
無表情であり、どこか愛嬌があり、でも殺伐としている。
ノーカントリー」の何十年前の話。


北野武作品の中でもやはり「ソナチネ」と「3-4×10月」は
圧巻の快作。
スキルでは表せない、美しさ儚さ危うさが映像化されている。
どちらも沖縄が舞台で、コストの問題で
かなり追い込まれた状況だったという。
そして、どちらもバイク事故前に撮られたもの。


無論、今現在の北野武作品の価値が色褪せるわけでは
ありません。
いつ何を作ったのか、というのはあくまで時間軸で
区切っているだけの話で、本来関係ないはず。
どの作品も同じように鑑賞するべき。
しかしその中でも「ソナチネ」が特別である、という話。