独白ではなく 公式なスピーチ

幾つかのライヴの記録を


7月9日 TOKYOポエケット


これまで観客として、または物販の展示者として
参加していたTOKYOポエケット
そのゲストとしての出演


死紺亭柳竹さんから、オファーをいただいたのが
今年の初め
それから、ずっとポエケットのことは念頭にあったけど
実際の当日まで、もっと言えば本番の直前まで
凄く穏やかな気持ちでブースの中にいた。
ステージ袖で、死紺亭さんのパフォーマンスを観ていた時も
変わらなかった




(pic by Tokyo Poetry Journal)


考えていたのは、
言葉を届けること。
初めて会う人達に伝えること
普段と全く変わらないことをすること
物理的にも、意義としても大きな現場であることは
間違いなく
しかし、驚くほど緊張しなかった
ポエトリーリーディングを始めてから出会った色々な人達が
会場に点在していて、その人達を視線に定めながら
でも特別に意識することはなかった
どの場所にも、初めて出会う人がいて
その人とは最初で最後になるかもしれないから
同じように伝える
最近は、どの場所でもそのことを考えている
場所が少しづつ広がれば広がるほど、そうなる
できる限り、言葉を自分から離すということ
それを遠くへ飛ばすということ


パフォーマンスの途中から
その場に集まってらっしゃった方々が
しっかりと集中して観ていただいていることを実感していた
暖かい空間だなと感じながらライヴをした
詩を書くことや読むことに携われている方が
集まられている場所であるという意識は、途中から無くなっていたし
そのような空気になっていたのではなかったか
ポエトリーリーディング、スポークンワード
今自分がやっていることをどのようにカテゴライズしていただいても
構わないと思っている。
全ては
観る方が決めることで、それ以上でもそれ以外でもない。
自分はただ、会場の隅から隅までを観ていた
そして話した
できる限り届けたいと思った


終わった後、初めてお会いした方、久しぶりにお会いした方
様々な方からお声掛けいただきました。
本当にありがとうございました。
また何かのタイミングで、観ていただく機会が訪れるよう
精進していくのみです。


7月17日 The Punky’s Dilemma @ 渋谷喫茶SMILE『謡』


何度かソロで出演させていただいているイベント
今回はポエトリー系のアクトが多く揃っていることから
敢えてTPDで出ることを、オーガナイザーとメンバーに打診しました



(pic by 廣川ちあき)


TPDとしてのライヴは3回目
直前のリハを含めて、この3人でできることの意味が
明確に輪郭を帯びた気がする
元々TPDは土屋千華という幹が中心に座って
その世界観を言葉や歌が形作っていく構造なのだけれど
実際のステージでは、3人の個性が火花を散らして
緊張感を保っている
ミニマリズムというテーマが音楽性にも詩にも
内在している
それは、ソロの世界では表現できない関係性であり
集合体でもある
そのような人達と出会い、共に音楽を作ることができるのは
幸運だと思う







大島健夫という、最早長い付き合いになったリーディング界の巨人
廣川ちあき、ZAMAといった最近知り合ったポエトリーの若い人達
初見のハローサマー・グッドバイ。
どのアクトも、独創的な世界観を展開していた。
「ポエトリー」という言葉が、多様性と広がりを持つ
そのような未来が少しづつ訪れている
流れを絶やさず、しかしあくまでも緊張感を持ったまま
誰にもならずに、自分の道を歩く
伝え続ける



大トリの角森隆浩。独立した歌とウクレレ
あまりにも素晴らしいので、遠くない未来に何かあります。