From the Cradle

日常は本当に慌ただしく、気が付けば2016年も後2ヶ月
毎日は忙しない。
日常は仕事で、
週末はライヴやTPDのリハーサルがあり
月に一度はSPIRITがあり、その間に雑誌を作って。


このブログを作ったのは2010年で、それから6年経って
このように忙しくしている未来は
予想していなかったことで
思えば当時は、自分が行った場所、ひとつひとつのオープンマイクを
克明に記録していた物でした。
最近はSNSの存在もあって、SPIRITのレポート以外は
あまりブログには記してなかったのですが
ポカっと時間が空いたので、この夏から今までの出来事を色々と
振り返ってみたいと思います。


自主企画「華やかな孤独」@高円寺ペンギンハウス




今までのクラブスペースを離れて
ライブハウスで企画を行うことは、数年前から念頭にあった
それを実行に移すことができたのは、津田一矢、成宮アイコ、内藤重人
これらの人達との出会いに他ならない。
彼らと同じ場所で、音と言葉を交わすことは
とても大きな意味を持っているという確信がありました。
そのタイトルを「華やかな孤独」と銘打つことは、
メンバーが決まってからの判断でした。
自分は、企画を打つペースが遅く、1年に1度くらい。
自分の頭の中で何度も何度も反芻して、GOサインを出してから
ようやく実行に移す。
その場所が、ペンギンハウス以外にないということも
当然その中には想定されていた。
今も昔も変わらないですが、自分は実際に知り合って
お互いの人となりが分かっている事が企画する時の
大切な条件だったりする。
そのやり方は、当然時間がかかるし
オーガナイザーとしては、宜しくないのだと思う。
正直、将来のことを考えればここから先の企画は
どれも大切にしたいから、慎重になる。
その選択は、決して間違って無かった夜だったと思います。
津田一矢をトップで堪能すること。
成宮アイコを、ライブハウスの空間でじっくりと見ること。
内藤重人を、言葉と音を中心とした空間で聞くこと。
そして、最後にURAOCBが登場すること。
これらには、全て明確な理由と意味がある。
普通のブッキングであれば、この順番はひっくり返る。
それをあえて出演順を反対にすることで、イベントのテーマであった
「孤独」は浮き彫りになる。
出演者のパッション、お越しいただいた方の温度、
ライヴの現場で起こった、様々なドキュメント
どの部分から見ても、とても良い夜になったと思います。
どの方のパフォーマンスも、素晴らしく独立していて、
しかし、観覧されている方のハートの鷲掴みにしていた。
その光景を観させていただくだけで、とても幸せな夜でした。
過ぎてしまうのが勿体ないくらいに。


http://penguinhouse.net/51721.html


ペンギンハウスのジミーさんが、当日に書いていただいた感想です。
とてもお世話になりました!ありがとうございます。


今後、自分の企画はその度にコンセプトを変えて、やっていく予定です。
具体的な予定はまだ頭にありませんが、浮かんで形にできた時に
進めていきたいと思います。


この数か月にかけて、印象的だったアクトを幾つか


カニエ・ナハ @TOKYOポエケット



自分が現代詩関係の方々と関わりを持つようになったのは
SPIRITが始まってからのことで
それまでは、交わる場所も時間も無かったというのが実際でした。
なので、自分にも何処か現代詩の方に枠をはめて部分が
今にして思えばあったかなと思うわけです。
その中でも、カニエさんのパフォーマンスは印象的な物で
他の方と少しだけ異なるかなと感じるのは
彼の中には「リズム」が備わっているということ。
ダンスミュージックのような
一定のBPMではないけれど、
彼の詩には確かにリズムが息づいている
そして、それを音像化することによって
立体的な言葉と間が具体的な像を伴って現れる
僕は、やはり音やビジュアルがドキュメントとして
生えるポエトリーリーディングが好きな人間なので、
非常にスリリングなパフォーマンスに感嘆しました。


GOKU @ JET POET



長野で活躍しているGOKUさんのパフォーマンスは以前も一度
「ROUND POETRY PARTY」でも拝見していたのですが
即興楽器とのインプロビゼーション
潜在能力が一気に引き出されたようなアクトでした。
今まで自分が見た中でも、群を抜いた最高峰のポエトリーリーディング
シンプルに紙の上の言葉を読むだけで、
これほどまで芳醇な風景と情感を現すことができるのか。
何も足さずとも、ポエトリーリーディングはここまでいけるのか。
ここまで見せることができるのか。





後、この日のJET POETはGOKUさんのパフォーマンスに触発されたように
素晴らしいオープンマイクが続出していたことも
とても印象に残りました。
それぞれが、それぞれの近況を伝えあうような言葉の応酬がありました。
詩の朗読は、確かにここにある。
JET POETは自分が通う数少ないオープンマイクになりましたが、
ここを出発点に始めたことには、重要な意味があるんだと、再確認。


自分が出演した印象深かった企画


不気味なもの @ 大宮ヒソミネ






つい先日催された、そにっくなーす企画
元々は活字畑にいた彼女が
詩の朗読を本格的に始めるきっかけのひとつには
SPIRITに足を運んだこともあったのだろうと思うけど
その間にも様々な活動を継続し、
彼女にしか繋ぐことができない異ジャンルの人達を集めた。
こういう企画を行う際は、同じ言葉のジャンルとはいえ
方法論が異なるので、乖離する危険も孕んでいる。
けれど、この日来られていた方はどのスタイルの朗読にも
寛容に開いて見ていただいていて、
その懐の広さに、彼女がこの1年余りで築いてきた結晶を
見ることができたような気がした。


今年になってから、ポエトリー関係のイベントが幾つも立ち上がり
しかも、それが自分達より後にやって来た人達によって創られていること
そしてその場所に、自分が立つことができること
これは、この世界に足を踏み入れた7年前には
全く想像していなかった風景。ひとつの感慨を覚える。
と同時に、その時点で留まってはならないなという気持ちもある。
同じようにこの7年を前線で戦ってきた猫道、大島健夫を見て
一層その気持ちを強くする。
まだまだ先に行けるし、良い物を作れるし、披露できる。
スキルを磨いてステージに立つ。できることはそれだけだ。
それだけを、精進していきます。


そんなわけで、まだまだ日々は続く。
今後の予定は以下の通り!


11月7日(月)
POETRY READING OPEN MIC
SPIRIT
渋谷 RUBY ROOM
http://rubyroomtokyo.com/
開場 19:30
開演 20:00
入場料 2000円(2ドリンク付)
▽主宰・出演
大島健夫/URAOCB
スペシャルゲスト
山田亮
※オープンマイクは当日先着16名まで。1名あたり制限時間5分


今回のSPIRITは、詩集『オバマ・グーグル』を刊行された、
山田亮太さんをお迎えします。
毎回異なる風景が現れるSPIRIT、今回はどうなるでしょうか?
乞うご期待!


11月21日(月)
『謡(うたげ)〜其の二十三』
渋谷喫茶SMILE
http://udagawasmile.com/
19:00/19:30 1000+D
【出演】
片岡フグリ
ロットン瑠唯
URAOCB
Anti-Trench


毎月渋谷SMILEで催されている
かずちゃんのイベント、3回目の登場です!
Anti-Trenchは勿論、普段顔を合わせることが少ない
ミュージシャンとの共演は刺激的!
楽しみにしております。


11月27日(日)
TPD Reboot Live Show "The Premiere"
SHIBAURA HOUSE
OPEN14:00 START15:00
出演
The Punky's Dilemma
てあしくちびる
ツバキコウジ
http://www.thepunkysdilemma.com/thepremiere.html


昨年後半から、創作とリハーサルに没頭していました
新生TPD、いよいよ初お披露目です!!!
超強力な共演陣に囲まれ、音と言葉を紡ぎ出します!
ぜひぜひお楽しみに!!!!