マザファッキン BBQ ファミリー

今回の「どんと、こい!」第2号
リリースパーティーのことについて
少しお話しさせていただきます。


元々、バーベキュー・ファミリーという名前の由来は、
ファミリーの三木悠莉が生まれ育った群馬県下仁田
詩人達が集まって催されたBBQでの出来事が元になっています。
2年前の秋のことです。
その日、いきなり降り始めた雨に、
私たちはBBQの場を離れ、大きな樹木の下に移動しました。


その場所で、暫くの間雨が止むのを待っていた私たちの元に、
一本の電話が届きました。
それはジュテーム北村氏からの電話でした。
私たちは下仁田でBBQを催すことを、
オープンマイクの席でジュテ氏に伝えていました。


ジュテーム北村氏は、電話の向こうにいる私たちに向かって詩を書いたこと、
そして書き上げた詩をこれから読み上げることを、
電話を受けた大島健夫に伝えました。
その詩は大島健夫の声を通して伝えられ、菊池奏子が速記しました。
その時の光景を、私たちは今でも思い出します。
雨音と言葉が溶け合う瞬間の出来事を。


やがて年を越し、「どんと、こい!」を作ろうと
メンバーが集まりミーティングを催した際、
出版する集団の名前を決めようという話になり、
誰かがその名前を提案しました。
それは、あの雨の下仁田に向かって、
ジュテーム北村氏が読み上げた詩のタイトルでした。
それが正式に決定するまでに、時間はかかりませんでした。


「どんと、こい!」創刊号を作った私たちが、
第2号を作る時に最初に行うべきことは、早い段階で決まっていました。
それは昨年の8月に催したリリースパーティーでのことです。
観客として来られていたジュテーム北村氏に私たちは話しました。


今年はジュテーム北村氏に下仁田でのBBQに参加いただきたいこと、
そして、去年下仁田にいる私たちに向かって読んだあの詩を、
今度は下仁田で読んでいただきたいこと。
ジュテ氏はその場で快諾いただきました。


こうして数か月後、快晴の秋の下仁田
ジュテーム北村氏とバーベキュー・ファミリーは撮影を敢行しました。
こうやって出来上がったのが、「マザーファッキンBBQ ファミリー」です。



「どんと、こい!」2号を刊行するに当たって、
当初私たちはリリースパーティーを行うことは想定していませんでした。
開催のきっかけはこれもまたジュテーム北村氏でした。
創刊号のリリパや下仁田での撮影を心から楽しまれていたジュテ氏は、
リリースパーティーを念頭に置かれていました。


ジュテーム北村氏がライヴをされること自体、あまり機会がありません。
ジュテ氏がライヴアクトとしてステージに立つ時、
それは大きな意味を持つ場所であるということです。
私たちはジュテ氏が持つ思いの大きさに改めて気づかされました。


私たちはジュテーム北村氏、そして村田活彦氏と共演するに当たって、
相応しい場所と催しを開くことを考えました。
会場をライブハウスにスケールアップし、三木悠莉、黒川武彦(dialogues)は、
フルバンドでの出演を決めました。


私たちは、今回の「どんと、こい!」2号リリースパーティー
「祝祭」であると考えています。
詩に対して、
朗読に対して、
そしてそれらを通して出会った人たちに対して。
特別な宴であり、新しい出会いや繋がりの宴にできればと思っています。


心より、皆様のお越しをお待ち申し上げております。